リウマチ科とは
リウマチ科というと関節リウマチの診断・治療だけを行っていると思われていますが、
当院のように内科のリウマチ専門医がいる場合は、膠原病と総称される疾患の診断・治療も行います。
本来であれば外部から体内に侵入した異物(ウイルスなど)を排除する免疫というシステムの異常により、関節に炎症を起こし、関節の腫れや痛みを生じる病気です。
進行すると関節の破壊により関節の変形をもたらします。
しかし、最近、早期に診断・治療をすることにより関節破壊の進行を防ぐことができるようになりました。
ただし、関節リウマチと診断するには、血液検査(リウマチ因子、抗CCP抗体、炎症反応等)だけでなく、関節炎の状態、レントゲン等の画像所見をあわせて総合的に判断します。
当院では、まず診察で関節炎の有無やそのほかの所見がないか確認し、必要な血液検査、レントゲン検査を行い、判断します。その結果によってはMRI等の追加の検査が必要な場合もあります。
関節リウマチの主な症状は手の指を中心とした多関節の痛み、腫れ、朝のこわばりなどです。
このような症状がある場合、まず当院のようなリウマチ科を受診してください。
検査の結果、関節リウマチと診断された場合は治療を行っていきます。
治療の基本は、免疫の異常を改善する抗リウマチ薬を中心に行います。痛みが強い場合にはステロイドや痛み止めを併用する場合もあります。また最近では早期に生物学的製剤などの新しい治療薬を使用するようになってきています。
膠原病とは一つの病気ではなく、共通する性質をもつ多くの病気の総称です。
その共通する性質が、自己免疫と言われうるものです。
これは細菌やウイルスといった異物が体内に侵入しようとした場合に排除するシステムである免疫が、自分の体を間違って攻撃してしまう状態のことです。
このためその攻撃される対象により様々な症状を呈します。
上記の様に関節であれば関節リウマチを、血管であれば血管炎を、筋肉であれば筋炎を起こします。
膠原病と呼ばれるのは、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、シェーグレン症候群、リウマチ性多発筋痛症、血管炎症候群など実に多くの病気です。
このため症状は多岐にわたります。
全身倦怠感、発熱、関節痛、筋肉痛、皮疹、口が乾く、手足の冷え、皮膚が硬くなる等です。
上記の様な症状が持続し、一般の内科で検査しても原因がわからないもしくは膠原病の可能性があると言われた場合には一度当院のようなリウマチ科を受診してください。
診察により、症状の経過などから可能性のある疾患を考え、必要な検査(採血・尿・画像検査など)を行います。
膠原病の多くは多臓器に障害が及ぶため、他院・他科での検査が必要な場合もあります。
現在治療している病院からの紹介状を必ずお持ち下さい。
紹介状がないと今までの病気の経過の正しい情報が得られないため、今後の治療に支障を来す場合があります。
また当院では対応できない疾患、治療の場合もありますので、心配な場合は事前にお電話にてご相談下さい。
当院は、東京女子医科大学付属足立医療センター内科のリウマチ専門外来と医療連携を行っております。
これは普段は当院に通院して加療を行いますが、当院では対応が困難な病状になった場合や、
病状に変化がない場合でも1年から半年に1回は東京女子医科大学付属足立医療センター内科のリウマチ専門外来で検査や治療を行うというものです。